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出典:令和05年度 エネルギー管理士 第2問

問題 2

令和05年 - エネルギー管理士

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小問 1
問題 r05_2_1
次の各文章の【1】~【9】の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。 また、【A a.b×$10^c$】に当てはまる数値を計算し、その結果を答えよ。ただし、解答は解答すべき数値の最小位の一つ下の位で四捨五入すること。(配点計50点) (1) 国際単位系(SI)では、長さ(メートル[m])、質量(キログラム[kg])、時間(秒[s])、電流(アンペア[A])、熱力学温度(ケルビン[K])、光度(カンデラ[cd])及び物質量(モル[mol])の7つを基本単位としている。 照明器具などの明るさを表すために用いられる光束(ルーメン[lm])は組立単位であり、立体角(ステラジアン[sr])を用いて、「すべての方向に対して1cdの光度を持つ点光源が立体角1srの中に放出する光束が1lmである」と定義される。したがって、1cdの点光源からすべての方向(全球方向)に一様に放出された光束の総和は[lm]である。 また、この光束に関わる組立単位としては照度(ルクス[lx])も用いられる。例えば、3000lmの液晶プロジェクターの全光束が、高さ1.5mで幅2.0mのスクリーン全面に均等に照射されたときの照度は × 10[lx]となる。
小問1の選択肢を表示
解答欄
解答欄 1 未回答
解説
エネルギー管理士国家試験対策専門講師として、今回の設問について詳しく解説いたします。 ---

【小問 1】(1) 照度計算の解説

今回の設問は、光束と照度に関する基本的な計算問題です。与えられた光束が特定の面積に均等に照射された際の照度を求めることが目的となります。

1. 適用すべき公式の明示

照度を計算するために用いるべき基本的な公式は、以下の通りです。

【照度の定義式】
照度 E [lx] は、受光面に入射する光束 Φ [lm] を、受光面の面積 A [m2] で割った値として定義されます。

$$ E = \frac{Φ}{A} $$

  • E: 照度 [lx (ルクス)]
  • Φ: 光束 [lm (ルーメン)]
  • A: 受光面の面積 [m2 (平方メートル)]

2. 計算過程

それでは、具体的な数値を当てはめて計算を進めていきましょう。

ステップ1:与えられた条件の確認

問題文より、以下の値が与えられています。

  • 液晶プロジェクターの全光束 Φ = 3000 lm
  • スクリーンの高さ = 1.5 m
  • スクリーンの幅 = 2.0 m

ステップ2:スクリーンの面積 A を計算

まず、光束が照射されるスクリーンの面積を計算します。

$$ A = \text{高さ} \times \text{幅} $$

$$ A = 1.5 \text{ m} \times 2.0 \text{ m} $$

$$ A = 3.0 \text{ m}^2 $$

これで、光が均等に照射される受光面の面積が3.0 m2であることが分かりました。

ステップ3:照度 E を計算

次に、ステップ1で確認した光束と、ステップ2で求めた面積を先ほどの照度の定義式に代入して計算します。

$$ E = \frac{Φ}{A} $$

$$ E = \frac{3000 \text{ lm}}{3.0 \text{ m}^2} $$

$$ E = 1000 \text{ lx} $$

ステップ4:解答形式に合わせる

問題では、照度を「【A】 \times 10^{【a】}[lx]」の形式で解答するよう求められています。

計算結果は 1000 lx でした。これを科学的表記法(指数表記)に変換します。

$$ 1000 = 1.0 \times 10^3 $$

したがって、照度は 1.0 \times 10^3 [lx] となります。

3. 最終解答

上記の計算により、照度は 1.0 \times 10^3 [lx] と求められました。

したがって、解答欄 【A】 に入る数値は、1.0 となります。

(参考:【a】には 3 が入ります。)

この問題は、基本的な単位の定義と簡単な面積計算ができれば解ける内容です。エネルギー管理士試験では、このような物理量の定義を問う問題が頻出しますので、しっかりと押さえておきましょう。

小問 2
問題 r05_2_2
(2) 大気中の水蒸気や二酸化炭素による地球の温室効果を考えるためには、黒体放射に関する物理法則が重要である。その一つに、黒体からの単色放射のピーク波長はその熱力学温度にという法則がある。これをと呼んでいる。 太陽の表面や地球の表面を黒体とみなせると仮定してこの法則に基づくと、太陽の表面温度を6000Kとする場合の単色放射のピーク波長は約0.5μm、地球の表面温度を300Kとする場合の単色放射のピーク波長は約[μm]となる。
小問2の選択肢を表示
解答欄
解答欄 1 未回答
解答欄 2 未回答
解答欄 3 未回答
解説

【文脈の判断】

提示された小問リストを確認しました。小問1と小問2は、それぞれ「光と照度に関する国際単位系(SI)」と「黒体放射に関する物理法則」という異なるテーマを扱っており、お互いに計算結果や条件を引き継ぐものではありません。したがって、これらの小問は『独立した問題』として、それぞれ個別に解説を進めてまいります。


小問 1 の解説

この問題は、光に関する国際単位系(SI)の基本単位と組立単位の理解、そして基本的な照度計算能力を問うものです。

(1) 光束と照度に関する問題

  • 【1】の解説:点光源から放出される光束の総和

    光束の定義より、「すべての方向に対して1cdの光度を持つ点光源が立体角1srの中に放出する光束が1lmである」とあります。

    点光源からすべての方向(全球方向)に放出される光束の総和を求めるには、全球の立体角を知る必要があります。球全体の立体角は常に $4\pi$ ステラジアン [sr] です。

    したがって、1cdの点光源から全球に一様に放出された光束の総和は、

    $\text{光束} = \text{光度} \times \text{立体角} = 1 \text{ cd} \times 4\pi \text{ sr} = 4\pi \text{ lm}$

    となります。

    正解値:4π

  • 【A a.b×$10^c$】の解説:照度の計算

    3000lmのプロジェクターの全光束が、高さ1.5m、幅2.0mのスクリーン全面に均等に照射されたときの照度を求めます。

    適用すべき公式:
    照度 $E$ [lx] は、受光面に均等に照射される光束 $F$ [lm] を、受光面の面積 $S$ [m$^2$] で割った値として定義されます。

    $$E = \frac{F}{S}$$

    計算過程:

    1. まず、スクリーン全面の面積 $S$ を計算します。
      スクリーンの高さ $h = 1.5 \text{ m}$
      スクリーンの幅 $w = 2.0 \text{ m}$

      $S = h \times w = 1.5 \text{ m} \times 2.0 \text{ m} = 3.0 \text{ m}^2$

    2. 次に、この面積に照射される照度 $E$ を計算します。
      光束 $F = 3000 \text{ lm}$
      面積 $S = 3.0 \text{ m}^2$

      $E = \frac{F}{S} = \frac{3000 \text{ lm}}{3.0 \text{ m}^2} = 1000 \text{ lx}$

    3. 最後に、解答形式「【A】 $\times 10^{【a】}$ [lx]」に合わせて数値を表現します。
      $1000 \text{ lx} = 1.0 \times 10^3 \text{ lx}$

    したがって、【A】に入る数値は $1.0$、指数部分の【a】に入る数値は $3$ となります。

    数値解答の正解値:1.0E+03 (これは $1.0 \times 10^3$ を意味します)


小問 2 の解説

この問題は、黒体放射に関する重要な物理法則であるウィーンの変位則とその応用計算について問うものです。

(2) 黒体放射とウィーンの変位則に関する問題

  • 【2】の解説:ピーク波長と熱力学温度の関係

    黒体からの単色放射のピーク波長に関する法則は、「ウィーンの変位則」と呼ばれます。この法則は、黒体からの単色放射のピーク波長 $\lambda_{max}$ は、その熱力学温度 $T$ に反比例するというものです。数式で表すと $\lambda_{max} \cdot T = \text{定数}$ となります。

    正解値:反比例する

  • 【3】の解説:法則の名称

    上記の法則は、オーストリアの物理学者ヴィルヘルム・ウィーンが発見したことから「ウィーンの変位則」と呼ばれています。

    正解値:ウィーンの変位則

  • 【4】の解説:地球の表面温度におけるピーク波長の計算

    ウィーンの変位則 ($\lambda_{max} \cdot T = \text{定数}$) を用いて、地球の表面温度におけるピーク波長を計算します。

    適用すべき公式:
    ウィーンの変位則より、2つの異なる温度での黒体放射のピーク波長と温度の関係は以下のようになります。

    $$\lambda_{max,1} \cdot T_1 = \lambda_{max,2} \cdot T_2$$

    与えられた値:

    • 太陽の表面温度 $T_{太陽} = 6000 \text{ K}$
    • 太陽の単色放射のピーク波長 $\lambda_{max, 太陽} = 0.5 \text{ μm}$
    • 地球の表面温度 $T_{地球} = 300 \text{ K}$

    計算過程:

    1. 地球の単色放射のピーク波長 $\lambda_{max, 地球}$ を求める式に、与えられた値を代入します。 $$\lambda_{max, 地球} = \frac{\lambda_{max, 太陽} \cdot T_{太陽}}{T_{地球}}$$
    2. 数値を代入して計算します。 $$\lambda_{max, 地球} = \frac{0.5 \text{ μm} \times 6000 \text{ K}}{300 \text{ K}}$$ $$\lambda_{max, 地球} = \frac{3000 \text{ μm} \cdot \text{K}}{300 \text{ K}}$$ (ここで単位Kが約分されます) $$\lambda_{max, 地球} = 10 \text{ μm}$$

    したがって、地球の表面温度300Kにおける単色放射のピーク波長は $10 \text{ μm}$ となります。

    正解値:10

これらの解説が、皆様の学習の一助となれば幸いです。もしご不明な点があれば、いつでもご質問ください。

小問 3
問題 r05_2_3
(3) 資源エネルギー庁の電力調査統計による2021年度の発電実績によると、我が国における水力を除く再生可能エネルギーによる発電量比率については、バイオマス、太陽光、地熱及び風力の中では、が他と比べて大きい。
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解答欄
解答欄 1 未回答
解答欄 2 未回答
解説

小問(3) 再生可能エネルギーの発電実績に関する解説

本小問は、2021年度における日本の水力を除く再生可能エネルギーの発電量比率に関する知識を問うものです。熱力学や電気回路の計算を伴う問題ではなく、最新のエネルギー統計データに基づいた知識が必要となります。

適用すべき情報源

この種の統計データについては、資源エネルギー庁が公表している「電力調査統計」や「総合エネルギー統計」、または「エネルギー白書」が最も信頼性の高い情報源となります。これらの資料には、各年度の電源構成や発電量実績が詳細に記されています。

解説

資源エネルギー庁の電力調査統計による2021年度の発電実績を見ると、水力を除く再生可能エネルギーの発電量比率において、以下の傾向が確認できます。

  • 太陽光発電: 再生可能エネルギー(水力除く)の中で最も大きな割合を占めています。固定価格買取制度(FIT制度)の導入以降、普及が急速に進み、住宅用からメガソーラーまで幅広く導入されています。
  • バイオマス発電: 太陽光発電に次いで大きな割合を占めています。木材チップや農業廃棄物、食品廃棄物などを燃料として利用し、安定的な電力供給が可能です。
  • 風力発電: 導入量が増加傾向にありますが、太陽光やバイオマスと比較すると、まだ比率は小さいです。立地条件や景観、騒音などの課題も存在します。
  • 地熱発電: 日本は火山国であり、豊富な地熱資源を有していますが、開発に時間とコストがかかり、また温泉などとの兼ね合いもあるため、現在の発電量比率は他の再生可能エネルギーに比べて小さいです。ただし、ベースロード電源としての期待は大きいです。

これらの状況を踏まえると、2021年度の我が国における水力を除く再生可能エネルギーによる発電量比率については、「太陽光」と「バイオマス」が「地熱」および「風力」と比べて大きいことが明確です。

正解と補足

問題文の解答欄【5】と【6】の正解がそれぞれ「ア」「イ」と示されていることから、提示された選択肢のリスト(バイオマス、太陽光、地熱、風力)において、これらの記号が「太陽光」と「バイオマス」のいずれかに対応していると判断できます。

  • 【5】 ア:太陽光発電
  • 【6】 イ:バイオマス発電

(※「ア」と「イ」の具体的な対応は選択肢リストに依存しますが、この2つが正解となります。)

不適切な選択肢について:

  • 地熱発電: 安定的な発電が可能ですが、開発の難易度やコスト、開発期間の長さ、立地制約などから、2021年度時点では発電量比率は小さいです。
  • 風力発電: 大規模な開発も進んでいますが、導入コストや風況の安定性、騒音、景観などへの配慮が必要であり、太陽光やバイオマスと比較すると、まだ比率は小さいです。

したがって、【5】と【6】には「太陽光」と「バイオマス」が入るのが適切です。

小問 4
問題 r05_2_4
(4) エネルギー源としての水素の利用は脱炭素社会への有効手段として開発が進められている。ここでは、常温・常圧では気体状態である水素の輸送・貯蔵の手段について考える。 現在、水素の輸送手段としてよく用いられているのは、加圧して圧縮する方法である。例えば、常温・常圧の水素を温度一定で体積を700分の1にするためには、約[MPa]に加圧する必要がある。 また、水素を大量に輸送・貯蔵する手段の一つとして、冷却による液化が用いられる。気体の液化については、天然ガスの大気圧下での液化温度は約-160℃であるが、水素の場合は約[℃]で液化し、体積は約800分の1となる。 その他に、水素を他の物質と化学反応させることにより、常温の液体状態にして輸送・貯蔵し、利用時に気体の水素に戻す方法も考えられている。水素と化学反応させる物質の候補の一つとされているのがトルエンであり、これに気体の水素を反応させて液体のに変換して輸送・貯蔵するシステムの開発が進んでいる。
小問4の選択肢を表示
解答欄
解答欄 1 未回答
解答欄 2 未回答
解答欄 3 未回答
解説

(4) エネルギー源としての水素の利用に関する解説

この設問は、水素の輸送・貯蔵方法に関する知識と、気体の挙動に関する熱力学の基本法則を問うものです。水素エネルギーは脱炭素社会の実現に向けた重要な鍵であり、その利用技術に関する理解はエネルギー管理士にとって必須です。

解答欄 【7】の解説

「常温・常圧の水素を温度一定で体積を700分の1にするためには、約【7】[MPa]に加圧する必要がある。」

適用すべき公式

この問題は、気体の温度が一定に保たれている条件下での圧力と体積の関係を問うものです。このような状況に適用されるのは、理想気体の状態方程式の特殊なケースである「ボイルの法則」です。

ボイルの法則は、一定量の理想気体において、温度が一定であれば、圧力(P)と体積(V)の積は常に一定であると述べます。

  • 数式で表すと:P₁V₁ = P₂V₂
  • ここで、P₁は初期圧力、V₁は初期体積、P₂は最終圧力、V₂は最終体積です。

計算過程

まず、問題文で与えられている条件を整理します。

  • 初期圧力 (P₁):「常圧」とありますので、標準大気圧を使用します。一般的に1気圧は101.325 kPaであり、これをメガパスカル(MPa)に変換すると0.101325 MPaとなります。
  • 初期体積 (V₁):具体的な数値は与えられていませんが、計算には比率を使用しますので、V₁とそのまま置きます。
  • 最終体積 (V₂):「体積を700分の1にする」とありますので、V₂ = V₁ / 700です。
  • 最終圧力 (P₂):これが求めるべき値です。

ボイルの法則 P₁V₁ = P₂V₂ にこれらの値を代入します。

  1. 0.101325 [MPa] × V₁ = P₂ × (V₁ / 700)
  2. 両辺をV₁で割ると:0.101325 [MPa] = P₂ / 700
  3. P₂について解くと:P₂ = 0.101325 [MPa] × 700
  4. 計算を実行すると:P₂ = 70.9275 [MPa]

解答の確認

計算結果は約70.9 [MPa]となります。設問では「約【7】[MPa]」とありますので、最も近い選択肢を選びます。

  • 選択肢群: [ア] -250, [イ] -150, [ウ] -50, [エ] 0.7, [オ] 7, [カ] 70, [キ] 700, [ク] アンモニア, [ケ] メチルアルコール, [コ] メチルシクロヘキサン
  • 正解は [カ] 70 です。

他の選択肢について:

  • [ア]〜[ウ]は温度の選択肢であり、単位も異なります。
  • [エ] 0.7, [オ] 7, [キ] 700 は、計算結果と数値が合いません。
  • [ク]〜[コ]は物質名の選択肢であり、圧力の単位とは異なります。

解答欄 【8】の解説

「気体の液化については、天然ガスの大気圧下での液化温度は約-160℃であるが、水素の場合は約【8】[℃]で液化し、体積は約800分の1となる。」

適用すべき知識

この問題は、水素という物質の基本的な物理的特性、特にその沸点(液化温度)に関する知識を問うものです。

解説

気体を液化させるためには、その気体の沸点以下まで冷却する必要があります。問題文には天然ガス(主にメタン)の液化温度が約-160℃とありますが、水素はメタンよりも分子量が小さく、分子間力が非常に弱いため、さらに低い温度でなければ液化しません。

水素の沸点、つまり大気圧下での液化温度は、約-252.87 ℃(または20.28 K)です。

解答の確認

提示された選択肢の中で、水素の液化温度に最も近い値を選びます。

  • 選択肢群: [ア] -250, [イ] -150, [ウ] -50, [エ] 0.7, [オ] 7, [カ] 70, [キ] 700, [ク] アンモニア, [ケ] メチルアルコール, [コ] メチルシクロヘキサン
  • 正解は [ア] -250 です。

他の選択肢について:

  • [イ] -150℃は天然ガスの液化温度に近いですが、水素ではありません。
  • [ウ] -50℃は水素の液化温度としては高すぎます。
  • [エ]〜[キ]は圧力の数値(または他の無関係な数値)であり、単位も異なります。
  • [ク]〜[コ]は物質名の選択肢であり、温度の単位とは異なります。

解答欄 【9】の解説

「水素と化学反応させる物質の候補の一つとされているのがトルエンであり、これに気体の水素を反応させて液体の【9】に変換して輸送・貯蔵するシステムの開発が進んでいる。」

適用すべき知識

この問題は、水素の輸送・貯蔵技術の一つである「水素キャリア」に関する知識、特に「有機ハイドライド法」と呼ばれる化学的貯蔵法について問うものです。

解説

水素は常温・常圧では気体であり、貯蔵や輸送に大きな課題があります。高圧ガスとして圧縮したり、液体水素として極低温で貯蔵したりする方法の他に、水素を他の物質と化学的に結合させて、常温・常圧で安定した液体として貯蔵・輸送する技術が研究されています。

この方法の一つが「有機ハイドライド法」であり、トルエン(C₆H₅CH₃)と水素(H₂)を反応させて、メチルシクロヘキサン(C₆H₁₁CH₃)という液体を生成するシステムが実用化に向けて開発されています。

  • 水素化反応:トルエン + 3H₂ → メチルシクロヘキサン(吸熱反応、水素貯蔵時)
  • 脱水素反応:メチルシクロヘキサン → トルエン + 3H₂(発熱反応、水素取り出し時)

メチルシクロヘキサンは常温で液体であり、ガソリンなどの既存の燃料インフラを利用して安全に輸送・貯蔵できるという利点があります。

解答の確認

トルエンに水素を反応させて生成される物質はメチルシクロヘキサンです。

  • 選択肢群: [ア] -250, [イ] -150, [ウ] -50, [エ] 0.7, [オ] 7, [カ] 70, [キ] 700, [ク] アンモニア, [ケ] メチルアルコール, [コ] メチルシクロヘキサン
  • 正解は [コ] メチルシクロヘキサン です。

他の選択肢について:

  • [ア]〜[キ]は数値(温度や圧力)の選択肢であり、物質名ではありません。
  • [ク] アンモニアや [ケ] メチルアルコールも水素キャリアとして研究されていますが、これらはトルエンに水素を反応させて生成されるものではありません。アンモニアは窒素と水素から合成され、メチルアルコール(メタノール)はCO₂と水素から合成されることが多いです。
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