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出典:令和05年度 エネルギー管理士 第1問

問題 1

令和05年 - エネルギー管理士

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小問 1
問題 r05_1_1
次の各文章は、「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」(以下、『法』と略記)及び『法』に関連した命令について述べたものである。ここで、これらの法令は令和4年以降に改正され、令和5年4月1日時点で施行されているものである。 なお、各文章において、「『法』施行令(政令)」を『令』、「『法』施行規則(経済産業省令)」を『則』と略記する。 【1】~【11】の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。(配点計50点) (1) 『法』の目的に関する事項 改正された『法』では、非化石エネルギーが『法』の対象となるエネルギーに加えられている。また、電気に関する規定も改正されている。 第1条は『法』の目的について次のように規定している。 「この法律は、我が国で使用されるエネルギーの相当部分を化石燃料が占めていること、非化石エネルギーの利用の必要性が増大していることその他の内外におけるエネルギーをめぐる経済的社会的環境に応じたエネルギーの有効な利用の確保に資するため、工場等、輸送、建築物及び機械器具等についてのエネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換に関する所要の措置、電気のに関する所要の措置その他エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等を総合的に進めるために必要な措置等を講ずることとし、もつて国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。」
小問1の選択肢を表示
解答欄
解答欄 1 未回答
解説

今回の設問は、提示された小問リストの構造から、熱力学や電気回路の計算問題ではなく、「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」(通称:省エネ法)に関する知識問題であると判断できます。

したがって、P-v線図やT-s線図、エンタルピー変化、ベルヌーイの定理といった熱力学・電気の公式や計算過程の解説は今回の設問には直接適用されません。しかし、講師として、この法律問題の背景と正解に至る考え方を丁寧に解説いたします。


◆今回の設問内容

【前提条件・大問冒頭】
1 の導入文を参照してください。
--- 小問 1 ---
次の各文章は、「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」(以下、『法』と略記)及び『法』に関連した命令について述べたものである。ここで、これらの法令は令和4年以降に改正され、令和5年4月1日時点で施行されているものである。
なお、各文章において、「『法』施行令(政令)」を『令』、「『法』施行規則(経済産業省令)」を『則』と略記する。
【1】~【11】の中に入れるべき最も適切な字句等をそれぞれの解答群から選び、その記号を答えよ。(配点計50点)

(1) 『法』の目的に関する事項
改正された『法』では、非化石エネルギーが『法』の対象となるエネルギーに加えられている。また、電気に関する規定も改正されている。
第1条は『法』の目的について次のように規定している。
「この法律は、我が国で使用されるエネルギーの相当部分を化石燃料が占めていること、非化石エネルギーの利用の必要性が増大していることその他の内外におけるエネルギーをめぐる経済的社会的環境に応じたエネルギーの有効な利用の確保に資するため、工場等、輸送、建築物及び機械器具等についてのエネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換に関する所要の措置、電気の【1】に関する所要の措置その他エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等を総合的に進めるために必要な措置等を講ずることとし、もつて国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。」
(この設問の選択式正解: 需要の最適化)

◆適用すべき知識・公式(考え方)

今回の設問は、「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」(省エネ法)の第1条(目的)に関する知識が求められています。特に、令和4年改正(令和5年4月1日施行)によって追加・強化された内容を理解しているかが問われています。

「公式」と表現するならば、この省エネ法第1条の条文そのもの、そして改正法の趣旨・目的を理解することが重要となります。

◆解説と正解の導出

設問文を改めて見てみましょう。

「この法律は、…(中略)…工場等、輸送、建築物及び機械器具等についてのエネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換に関する所要の措置、電気の【1】に関する所要の措置その他エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等を総合的に進めるために必要な措置等を講ずることとし、もつて国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。」

この条文の穴埋め箇所【1】に入る最も適切な字句を考えます。

  1. 法律の改正の背景を理解する:
    設問文の冒頭に「改正された『法』では、非化石エネルギーが『法』の対象となるエネルギーに加えられている。また、電気に関する規定も改正されている。」とあります。これまでの省エネ法は「エネルギーの使用の合理化」が主な目的でしたが、脱炭素化社会の実現に向けて、「非化石エネルギーへの転換」が法律の名称にまで明記され、その重要性が増しました。

  2. 電気に関する改正内容に注目する:
    特に、「電気に関する規定も改正されている」という点がヒントになります。近年、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、電力系統の安定化や効率的な運用が課題となっています。この課題に対応するため、需要サイド(電気を使う側)が積極的に電力需給の調整に参加することが求められるようになりました。

  3. 「電気の〇〇」として考えられる施策:
    このような背景から、省エネ法において、電気に関しては単なる消費量の削減だけでなく、時間帯による電力需要の変動を抑制し、需給バランスを最適化する概念が重要視されています。これがいわゆる「デマンドレスポンス」などに代表される取り組みであり、法律の目的としては「需要の最適化」という言葉で包括的に表現されます。

  4. 正解の特定:
    以上の流れから、「電気の【1】に関する所要の措置」の【1】には、単なる「節電」や「効率化」といった言葉ではカバーしきれない、電力需給全体を見据えた「需要の最適化」という言葉が最も適切であることが導き出されます。

したがって、解答欄【1】の正解値は「需要の最適化」となります。

【重要ポイント】
省エネ法第1条の目的は、エネルギーの「使用の合理化」に加え、「非化石エネルギーへの転換」と「電気の需要の最適化」という3つの柱で構成されていると理解しておくと良いでしょう。特に、電気の「需要の最適化」は、電力システム改革や再生可能エネルギー導入拡大といった近年のエネルギー政策の方向性を色濃く反映したものです。

このように、エネルギー管理士の試験では、法律や制度に関する知識も非常に重要となります。単に条文を暗記するだけでなく、その改正の背景や目的を理解することが、応用力につながります。

小問 2
問題 r05_1_2
(2) エネルギーの定義に関する事項 『法』第2条では、第1項において「エネルギー」、第2項において「化石燃料」、第3項において「非化石燃料」、そして第4項において「非化石エネルギー」について定義している。次の①~③のうち、『法』に記述されている定義として正しいものを全て挙げるとである。 ① 「エネルギー」とは、化石燃料及び非化石燃料をいう。 ② 「非化石エネルギー」とは、非化石燃料並びに「非化石熱」及び「非化石電気」をいう。 ③ 熱のうちで、化石燃料を熱源とする熱に代えて使用される熱のことを「非化石熱」という。
小問2の選択肢を表示
解答欄
解答欄 1 未回答
解説

エネルギー管理士の国家試験対策講師として、今回の「エネルギーの定義に関する事項」について詳しく解説いたします。

この問題は、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」(通称「省エネ法」)の第2条に定められている各種エネルギーの定義に関する知識を問うものです。法律の条文を正確に理解することが、「公式」を適用するのと同じくらい重要になります。

解答欄【2】の解説

本問では、提示された3つの記述のうち、省エネ法に記述されている定義として正しいものを全て挙げることが求められています。一つずつ条文に照らして確認していきましょう。

記述①:「エネルギー」とは、化石燃料及び非化石燃料をいう。

  • 省エネ法における定義(第2条第1項)を確認します。

    省エネ法第2条第1項では、「エネルギー」とは「燃料並びに熱及び電気をいう」と定義されています。

  • この定義において、「燃料」は「化石燃料」と「非化石燃料」に分かれますが、「エネルギー」全体としては、燃料だけでなく、「熱」と「電気」も含まれることが明記されています。
  • したがって、記述①は「熱」と「電気」の言及がないため、省エネ法の定義としては不適切です。

記述②:「非化石エネルギー」とは、非化石燃料並びに「非化石熱」及び「非化石電気」をいう。

  • 省エネ法における定義(第2条第4項)を確認します。

    省エネ法第2条第4項では、「非化石エネルギー」とは「非化石燃料並びに非化石熱及び非化石電気をいう」と明確に定義されています。

  • この記述は、法律の条文と完全に一致しています。
  • したがって、記述②は省エネ法の定義として適切です。

記述③:熱のうちで、化石燃料を熱源とする熱に代えて使用される熱のことを「非化石熱」という。

  • 省エネ法における定義(第2条第3項に関連)を確認します。

    省エネ法第2条第3項では「非化石燃料」が定義され、その後に「非化石熱」及び「非化石電気」についても定義が続きます。

  • 「非化石熱」は、具体的に「エネルギーのうち熱であって、化石燃料を熱源とする熱に代えて使用される熱」と定義されています。
  • この記述も、法律の条文の内容を正確に表しており、特に「化石燃料を熱源とする熱に代えて使用される」という点が重要です。
  • したがって、記述③は省エネ法の定義として適切です。

結論

上記の検討により、記述②と記述③が省エネ法に記述されている定義として正しいことが分かりました。 したがって、正解はこれらの両方を含む選択肢となります。

  • 正解の選択肢は

    [カ] ②と③

    です。
小問 3
問題 r05_1_3
(3) 事業者の指定及び認定に関する事項 1) エネルギー使用者に対して法令で定める措置を講じるよう努めさせるため、『法』は、エネルギーを使用する事業者のうち、一定のエネルギーの使用条件に達した者を、エネルギーの使用の合理化又は非化石エネルギーへの転換を特に推進する必要がある者として指定する、としている。また、申請によって認定される場合もある。次の①~③は、工場等を設置している事業者が、一定のエネルギーの使用条件に達している場合に、いずれかが適用される。 ① 特定事業者 ② ③ 認定管理統括事業者及び管理関係事業者(事業者の申請で認定された場合)
小問3の選択肢を表示
解答欄
解答欄 1 未回答
解説

(3) 事業者の指定及び認定に関する事項 解説

この設問は、エネルギーの使用の合理化等に関する法律(通称:省エネ法)において、一定のエネルギー使用量に達した事業者がどのように指定されるか、または認定されるかについての知識を問うものです。

解答欄 【3】

正解は [エ] 特定連鎖化事業者 です。

解説

省エネ法では、エネルギーの効率的な利用を促進するため、大量のエネルギーを使用する事業者にエネルギー管理の義務を課しています。この制度において、事業者はその業態やエネルギー使用量に応じて様々な区分に指定されます。設問では、「工場等を設置している事業者が、一定のエネルギーの使用条件に達している場合に、いずれかが適用される」とあります。

  • ① 特定事業者: これは、単一の工場等において、年間1,500kl(原油換算)以上のエネルギーを使用する事業者が指定される区分です。省エネ法における最も基本的な指定区分の一つです。
  • ③ 認定管理統括事業者及び管理関係事業者: これは、グループ会社全体でエネルギー管理を推進するために、事業者の申請に基づいて経済産業大臣が認定する制度です。

この流れの中で、②に該当するのは、特定事業者と並んで工場等を含む事業活動において広く適用される主要な指定区分であるべきです。ここで選択肢を見ます。

  • [エ] 特定連鎖化事業者: これは、フランチャイズチェーンのように複数の店舗や事業所を展開する連鎖化事業者が、それら全体で年間合計1,500kl(原油換算)以上のエネルギーを使用する場合に指定される区分です。これも、工場等を含む様々な事業形態に適用され得る重要な指定区分であり、「特定事業者」と並んで示されるのが自然な文脈です。

したがって、この文脈において【3】に当てはまるのは「特定連鎖化事業者」が適切です。

他の選択肢が不適切な理由

  • [ア] 特定エネルギー消費機器小売事業者: これは、エアコンや冷蔵庫などのエネルギー消費機器を販売する小売業者に対して、省エネ性能に関する情報提供などを求める規定であり、「工場等を設置している事業者」の指定区分としては不適切です。
  • [イ] 特定エネルギー消費機器製造事業者: これは、エネルギー消費機器を製造するメーカーに対して、製品の省エネ基準達成を求める規定であり、「工場等を設置している事業者」の指定区分としては不適切です。
  • [ウ] 特定熱供給事業者あるいは特定発電事業者: これらは、熱供給事業や発電事業を行う事業者に対して適用される指定区分です。これらもエネルギー多消費事業者ですが、設問の「工場等を設置している事業者」という一般的な表現と、①特定事業者、③認定管理統括事業者という並びの中で、より一般的な適用範囲を持つ「特定連鎖化事業者」が最も適切であると判断されます。特に、①特定事業者と②【3】という並びは、事業所の形態(単一工場か、連鎖化事業か)による区分を示すことが多いためです。

以上の理由から、正解は[エ] 特定連鎖化事業者となります。

小問 4
問題 r05_1_4
2) 『法』には、エネルギー使用者が定められた条件を満たす場合に、エネルギーの使用の合理化又は非化石エネルギーへの転換を推進しやすいように認定を行う制度がある。 そのうちの一つとして『法』第50条では、工場等を設置している者が他の工場等を設置している者と共同で計画を作成し、その計画が適当である旨の認定を受けることができる、という認定制度がある。
小問4の選択肢を表示
解答欄
解答欄 1 未回答
解説

【4】計画に関する解説

今回の問題は、省エネ法(エネルギーの使用の合理化等に関する法律)における認定制度の一つに関する知識を問うものです。特に、複数事業者が共同で取り組む省エネルギー活動を促進するための制度について理解しているかがポイントとなります。

適用すべき法令・制度

本問は、エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)第50条に定められている「連携省エネルギー計画」の認定制度に関する内容です。

解答欄【4】の解説

正解は[エ] 連携省エネルギーです。

  • 正解の理由:
    省エネ法第50条には、「工場等を設置している者が他の工場等を設置している者と共同してエネルギーの使用の合理化を推進するための計画を作成し、主務大臣の認定を受けることができる」という制度が規定されています。この制度は、複数事業者が共同で取り組むことで、個々の事業者だけでは実現が困難な大規模な省エネルギー投資やノウハウの共有を促進し、全体としての省エネルギー効果を高めることを目的としています。
    この共同で作成する計画を「連携省エネルギー計画」と呼びます。例えば、隣接する工場間で熱や電気を融通し合ったり、共同で高効率設備を導入したりするようなケースが該当します。
    したがって、「他の工場等を設置している者と共同で【4】計画を作成し」という文脈に合致するのは「連携省エネルギー」計画が適切です。
  • 他の選択肢が不適切な理由:
    • [ア] 設備投資: 設備投資は省エネルギー計画の一部であり、計画の具体的な内容を指しますが、計画全体の名称としては不適切です。単独の企業が行う投資と区別がつきません。
    • [イ] 中長期的な: 「中長期的な計画」という表現は一般的ですが、省エネ法第50条で特定される共同計画の正式名称ではありません。また、単独の事業者が策定する計画にも中長期的なものはあります。
    • [ウ] 登録調査: 「登録調査」は、省エネ法の文脈では、省エネ診断を行う登録調査機関などに関連する言葉ですが、本問で問われている「共同で作成する計画」の名称とは直接関係ありません。
小問 5
問題 r05_1_5
(4) エネルギーを使用する工場等における『法』の適用に関する事項について (『法』第7条~第14条及び関連する『令』の規定) ある事業者が化学工場、原料工場、及び専ら事務所として使用されている本社を、それぞれ別の工場等として有しており、これらがこの事業者の設置している施設の全てである。 ここで、各工場等における前年度の、法令で定める原油換算のエネルギー使用量は、次のようになっていた。 ① 化学工場 : 35 000 キロリットル ② 原料工場 : 4 500 キロリットル ③ 本社 : 3 500 キロリットル この事業者のエネルギー使用量は、①~③のエネルギー使用量の合計であり、その使用量と業態から判断して、この事業者は特定事業者に指定されることとなった。それにより、事業者としてエネルギー管理統括者及びエネルギー管理企画推進者を選任する法的義務が生じた。 一方、各工場等については、エネルギー管理指定工場等に指定されるか否か、及び指定される場合の種別は、それぞれの工場等のエネルギー使用量によって判断され、表の(A)欄に示すとおりとなる。さらに、エネルギー管理指定工場等に指定された場合、各工場等が選任すべきエネルギー管理者又はエネルギー管理員は、表の(B)欄に示すとおりとなる。 **表** | 工場等の名称 | (A) エネルギー管理指定工場等としての指定の種別 | (B) 選任すべきエネルギー管理者又はエネルギー管理員 | | :--- | :--- | :--- | | 化学工場 | 第一種エネルギー管理指定工場等 | | | 原料工場 | 第一種エネルギー管理指定工場等 | エネルギー管理者1名 | | 本社 | | |
小問5の選択肢を表示
解答欄
解答欄 1 未回答
解答欄 2 未回答
解答欄 3 未回答
解説

今回の設問について

皆様、こんにちは。エネルギー管理士試験対策専門講師です。

今回の設問は、エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)における、工場等の指定区分とエネルギー管理者等の選任に関する知識を問うものです。個別の工場等のエネルギー使用量に基づき、適切な判断を行う能力が求められます。特に「本社」のように「専ら事務所として使用される工場等」という条件が付く場合に、選任基準に特例がある点に注意が必要です。それでは、具体的な判断基準を明示し、一つずつ丁寧に解説していきましょう。

適用すべき法規と基準

本問を解くにあたり、適用すべき主な基準は以下の通りです。これらは省エネ法第7条~第14条及び関連する省令等に規定されています。

  1. エネルギー管理指定工場等の指定基準(省エネ法 第8条)

    • 第一種エネルギー管理指定工場等:
      前年度のエネルギー使用量(原油換算)が 3,000 キロリットル以上 の工場等。

    • 第二種エネルギー管理指定工場等:
      前年度のエネルギー使用量(原油換算)が 1,500 キロリットル以上 3,000 キロリットル未満 の工場等。

  2. エネルギー管理者又はエネルギー管理員の選任基準(省エネ法 第11条、施行規則 第6条の2)

    • 第一種エネルギー管理指定工場等:

      • 前年度のエネルギー使用量(原油換算)が 3,000 キロリットル以上 6,000 キロリットル未満 の場合:
        エネルギー管理者 1名 を選任。

      • 前年度のエネルギー使用量(原油換算)が 6,000 キロリットル以上 の場合:
        エネルギー管理者 2名 を選任。

    • 第二種エネルギー管理指定工場等:
      エネルギー管理員 1名 を選任。

    • 特例(施行規則 第6条の2 第2項 第7号):
      「専ら事務所として使用されている工場等であって、前年度におけるエネルギー使用量(原油換算量)が 1,500 キロリットル以上であるもの」については、第一種エネルギー管理指定工場等に該当する場合であっても、エネルギー管理員 1名 を選任できる。

各解答欄の解説

それでは、上記の基準に基づき、各工場等の状況を見ていきましょう。

【6】化学工場における (A) エネルギー管理指定工場等としての指定の種別
  • 工場等の名称: 化学工場

  • 前年度のエネルギー使用量: 35,000 キロリットル

  • 判断:

    • 化学工場のエネルギー使用量は 35,000 キロリットル です。

    • これは、第一種エネルギー管理指定工場等の指定基準である 「3,000 キロリットル以上」 を満たしています。

    • したがって、化学工場は 第一種エネルギー管理指定工場等 に指定されます。

  • 解答欄【6】の正解:[ア] 第一種エネルギー管理指定工場等

    • 表には既に「第一種エネルギー管理指定工場等」と記載されており、この判断は適切です。

    • [イ] 第二種エネルギー管理指定工場等: エネルギー使用量が1,500 キロリットル以上 3,000 キロリットル未満の場合に該当します。35,000 キロリットルはこれに該当しません。

    • [ウ] 第一種と第二種エネルギー管理指定工場等のいずれにも該当しない: エネルギー使用量が1,500 キロリットル未満の場合に該当します。35,000 キロリットルはこれに該当しません。

【5】本社における (A) エネルギー管理指定工場等としての指定の種別
  • 工場等の名称: 本社(専ら事務所として使用)

  • 前年度のエネルギー使用量: 3,500 キロリットル

  • 判断:

    • 本社のエネルギー使用量は 3,500 キロリットル です。

    • これは、第一種エネルギー管理指定工場等の指定基準である 「3,000 キロリットル以上」 を満たしています。

    • したがって、本社は 第一種エネルギー管理指定工場等 に指定されます。

  • 解答欄【5】の正解:[ア] 第一種エネルギー管理指定工場等

    • [イ] 第二種エネルギー管理指定工場等: エネルギー使用量が1,500 キロリットル以上 3,000 キロリットル未満の場合に該当します。3,500 キロリットルはこれに該当しません。

    • [ウ] 第一種と第二種エネルギー管理指定工場等のいずれにも該当しない: エネルギー使用量が1,500 キロリットル未満の場合に該当します。3,500 キロリットルはこれに該当しません。

【7】本社における (B) 選任すべきエネルギー管理者又はエネルギー管理員
  • 工場等の名称: 本社(専ら事務所として使用)

  • 前年度のエネルギー使用量: 3,500 キロリットル

  • 判断:

    • 本社は先ほど判断した通り、第一種エネルギー管理指定工場等 です。

    • 通常であれば、第一種エネルギー管理指定工場等でエネルギー使用量 3,500 キロリットル(3,000 キロリットル以上 6,000 キロリットル未満)の場合、エネルギー管理者1名 の選任義務があります。

    • しかし、問題文には「本社」が 「専ら事務所として使用されている」 と明記されています。この点が重要です。

    • 省エネ法施行規則第6条の2 第2項 第7号の特例により、「専ら事務所として使用されている工場等であって、前年度におけるエネルギー使用量(原油換算量)が 1,500 キロリットル以上であるもの」については、エネルギー管理士の代わりに エネルギー管理員 を選任することができます。

    • 本社のエネルギー使用量 3,500 キロリットル は 1,500 キロリットル以上であるため、この特例が適用されます。

    • したがって、本社が選任すべき者は エネルギー管理員 です。

  • 解答欄【7】の正解:[キ] エネルギー管理員

    • [エ] エネルギー管理者1名: 通常の第一種エネルギー管理指定工場等であればこの選択肢が正解ですが、本社の場合は「専ら事務所」の特例が適用されるため不適切です。

    • [オ] エネルギー管理者2名: エネルギー使用量が6,000 キロリットル以上の場合に選任されます。3,500 キロリットルはこれに該当しません。

    • [カ] エネルギー管理者3名: このような選任基準はありません。

    • [ク] エネルギー管理者とエネルギー管理員のいずれも選任は不要: エネルギー管理指定工場等に指定されていない場合に該当します。本社は第一種エネルギー管理指定工場等に指定されているため不適切です。

今回の問題は、省エネ法の基本知識に加え、特例規定まで理解しているかを問う良問でした。特に選任基準の特例は忘れがちですので、P-v線図の等温線のように、状況による変化をしっかりイメージできるよう復習しておきましょう。

小問 6
問題 r05_1_6
(5) エネルギー管理者とエネルギー管理員に関する事項 1) 次の①~③は、エネルギー管理者とエネルギー管理員のそれぞれあるいは両者共通の選任に関連する記述である。これらのうち、『法』及び関連の『則』に基づいた適切な記述を全て挙げるとである。 ① エネルギー管理者として選任できるのは、エネルギー管理士の免状を受けている者のみである。 ② エネルギー管理員として選任できるのは、必要な知識及び技能に関する講習の課程を修了した者のみである。 ③ エネルギー管理者とエネルギー管理員の選任は、いずれも選任すべき事由が生じた日以降遅滞なく行わなければならない。 2) 次の①~③は、エネルギー管理者とエネルギー管理員の業務に関連する記述である。これらのうち、『法』及び関連の『則』に基づく業務として適切な記述を全て挙げるとである。 ① エネルギー管理者とエネルギー管理員の業務には、いずれにもエネルギーを消費する設備の維持が含まれる。 ② エネルギーの使用の方法の改善は、エネルギー管理者の業務であるが、エネルギー管理員の業務ではない。 ③ エネルギー管理者とエネルギー管理員の業務には、いずれにも定期の報告に係る書類を作成することが含まれる。
小問6の選択肢を表示
解答欄
解答欄 1 未回答
解答欄 2 未回答
解説
解説は未登録です。
小問 7
問題 r05_1_7
(6) 「機械器具に係る措置」及び「熱損失防止建築材料に係る措置」に関連する事項 1) 『法』第148条によると、エネルギー消費性能とはエネルギー消費機器の一定の条件での使用に際しを基礎として評価される性能をいう。 『法』第149条では、経済産業大臣(自動車及びこれに係る特定関係機器にあっては、経済産業大臣及び国土交通大臣)は、特定エネルギー消費機器等ごとに、そのエネルギー消費性能又はエネルギー消費関係性能の向上に関しエネルギー消費機器等製造事業者等の判断の基準となるべき事項を定めてこれを公表するものとする、としている。 また、『法』第154条では、特定熱損失防止建築材料について経済産業大臣は、特定熱損失防止建築材料ごとに、『法』に規定する性能の向上に関し熱損失防止建築材料製造事業者等の判断の基準となるべき事項を定めて公表するものとする、としている。
小問7の選択肢を表示
解答欄
解答欄 1 未回答
解説

(6) 「機械器具に係る措置」及び「熱損失防止建築材料に係る措置」に関連する事項に関する解説

この小問は、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」(通称:省エネ法)における「エネルギー消費性能」の定義に関する知識を問うものです。省エネ法では、特定エネルギー消費機器等の性能向上を図るため、その性能を評価する基準が定められています。ここでは、その評価の基礎となるものが何であるかを明確に理解しているかが重要となります。

解答欄 【10】の解説

まず、この設問に適用すべき根拠となるのは、エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)の第148条です。この条文には「エネルギー消費性能」の定義が明確に規定されています。

  • 『法』第148条の定義
    「この章において『エネルギー消費性能』とは、エネルギー消費機器の一定の条件での使用に際し消費されるエネルギーの量を基礎として評価される性能をいう。」

この条文に直接合致する選択肢が、正解となります。

  • 正解:[イ] 消費されるエネルギーの量

    『法』第148条の定義そのものであり、エネルギー消費性能は、機器が消費するエネルギーの量を基準として評価されます。これは、省エネルギーを推進する上で最も直接的で、かつ客観的な指標となるからです。機器の効率や運用によるエネルギー使用状況を測る上で、消費されるエネルギーの量が基盤となるのは当然と言えます。

  • 誤答の理由:
    • [ア] 機器製造を含む全費用

      機器製造を含む全費用は、初期投資やライフサイクルコストの一部ではありますが、「エネルギー消費性能」そのものを評価する基礎ではありません。性能評価の目的は、経済性よりも省エネルギー効果の測定にあります。

    • [ウ] 投入される電力の量

      投入される電力の量は、電気をエネルギー源とする機器にとっては重要な指標ですが、すべてのエネルギー消費機器に当てはまるわけではありません。例えば、ガスを燃料とする機器や、熱エネルギーを直接利用する機器の場合、電力以外のエネルギー源も存在します。省エネ法における「エネルギー消費性能」は、より広範なエネルギー形態を包括的に捉えるため、「エネルギー」という言葉を用いています。

    • [エ] 発生する熱の量

      発生する熱の量は、暖房機器や給湯器などの特定の熱利用機器においては重要な指標ですが、冷房機器や電動機、照明器具など、熱発生が主目的ではない機器の場合には、性能評価の基礎とはなりません。こちらも、「エネルギー」というより広範な概念をカバーしていません。

したがって、【10】の解答は「消費されるエネルギーの量」となります。

小問 8
問題 r05_1_8
2) これら特定エネルギー消費機器等及び特定熱損失防止建築材料として、『令』が規定している機器等(建築材料を含む)を、次の①~④のうちから二つ挙げるとである。 ① 交流電動機 ② エスカレータ ③ サッシ ④ 木製パネル
小問8の選択肢を表示
解答欄
解答欄 1 未回答
解説

(6) 「機械器具に係る措置」及び「熱損失防止建築材料に係る措置」に関連する事項 2) 解説

この設問は、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」に基づき、特定エネルギー消費機器等および特定熱損失防止建築材料として政令(施行令)で規定されている具体的な機器や材料に関する知識を問うものです。

適用すべき法令

本問の解答には、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律施行令(省エネ法施行令)」の以下の別表を参照します。

  • 省エネ法施行令 別表第一:特定エネルギー消費機器等
  • 省エネ法施行令 別表第三:特定熱損失防止建築材料

各選択肢の検討

上記の施行令別表に照らし合わせ、各選択肢が「特定エネルギー消費機器等」または「特定熱損失防止建築材料」に該当するかどうかを確認します。

  1. 交流電動機

    省エネ法施行令別表第一(特定エネルギー消費機器等)の「一 エネルギー消費機器」の項目には、「ラ 交流電動機」と明記されています。したがって、交流電動機は特定エネルギー消費機器等に該当します。

  2. エスカレータ

    省エネ法施行令別表第一および別表第三のいずれにも、エスカレータの記載はありません。したがって、エスカレータは特定エネルギー消費機器等または特定熱損失防止建築材料には該当しません。

  3. サッシ

    省エネ法施行令別表第三(特定熱損失防止建築材料)の項目には、「二 サッシ」と明記されています。したがって、サッシは特定熱損失防止建築材料に該当します。

  4. 木製パネル

    省エネ法施行令別表第一および別表第三のいずれにも、木製パネルの記載はありません。別表第三では、特定熱損失防止建築材料として「断熱材」「サッシ」「ガラス」「遮熱板」が挙げられていますが、木製パネル自体はこれらのいずれにも含まれません。したがって、木製パネルは特定エネルギー消費機器等または特定熱損失防止建築材料には該当しません。

解答

上記の検討により、特定エネルギー消費機器等または特定熱損失防止建築材料に該当するのは、① 交流電動機 と ③ サッシ です。したがって、この二つを挙げている選択肢が正解となります。

解答欄【11】は以下の通りです。

  • [ア] ①と②(不適切:②は該当しない)
  • [イ] ①と③(適切:①と③が該当する)
  • [ウ] ①と④(不適切:④は該当しない)
  • [エ] ②と③(不適切:②は該当しない)
  • [オ] ②と④(不適切:②と④は該当しない)
  • [カ] ③と④(不適切:④は該当しない)

したがって、正解は[イ]となります。

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