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解説 - 問題 3

令和05年

(11) ある火力発電設備が、高発熱量45MJ/$m^3_N$の天然ガスを燃料として200MWの一定出力で発電している。このときの平均熱効率は高発熱量ベースで40%であった。この場合、この発電設備の1時間当たりの天然ガスの平均使用量は【D】 \times 10^{【d】}[$m^3$/h]である。

(12) 平衡三相負荷である電動機の使用電力が40kW、線間電圧が200V、力率が82%であった。このとき、この電動機に供給される1相当たりの電流は【E】×$10^2$[A]である。ただし、√3=1.73とする。

(13) 工場配電設備の管理に際して、受変電設備又は電気設備における力率を進相コンデンサの設置等により向上させることが求められる。力率は【9】で表され、力率が低くなると、変電設備や配電線において、電力損失が増加したり電圧降下が大きくなったりする。

解説

(11) 火力発電設備の天然ガス使用量

この問題は、火力発電設備の発電出力と熱効率から、燃料である天然ガスの消費量を求める問題です。

まず、適用する公式を明確にします。

  • 発電出力と燃料の総投入熱量の関係式:
    発電出力 P = 燃料の総投入熱量 Q_in × 熱効率 η
  • 燃料の総投入熱量と燃料使用量の関係式:
    燃料の総投入熱量 Q_in = 天然ガス使用量 V × 天然ガスの高発熱量 H_H

与えられた値を整理します。

  • 天然ガスの高発熱量 H_H = 45 MJ/mN3
  • 発電出力 P = 200 MW
  • 平均熱効率 η = 40% = 0.40

求める値は1時間当たりの天然ガスの平均使用量 V [m3/h] です。

計算手順を追って説明します。

ステップ1: 単位の統一
計算を容易にするため、全ての単位をSI単位系に統一します。特に、時間単位を「秒 (s)」から「時間 (h)」に、エネルギー単位を「メガジュール (MJ)」から「ジュール (J)」に、電力を「メガワット (MW)」から「ワット (W)」に変換します。

  • 発電出力 P = 200 MW = 200 × 10^6 W = 200 × 10^6 J/s
  • 天然ガスの高発熱量 H_H = 45 MJ/mN3 = 45 × 10^6 J/mN3

ステップ2: 発電に必要な燃料の総投入熱量 (Q_in) を求める
発電出力 P = Q_in × η の式から、Q_in を求めます。

Q_in = P / η
Q_in = (200 × 10^6 J/s) / 0.40
Q_in = 500 × 10^6 J/s

これは、1秒あたりに燃料から供給されるべき熱量です。

ステップ3: 1時間当たりの総投入熱量を求める
求める天然ガス使用量の単位が [m3/h] なので、熱量も1時間あたりの値に変換します。

1時間 = 3600秒

Q_in (1時間あたり) = Q_in (1秒あたり) × 3600 s/h
Q_in (1時間あたり) = (500 × 10^6 J/s) × 3600 s/h
Q_in (1時間あたり) = 1800 × 10^9 J/h = 1.8 × 10^12 J/h

ステップ4: 天然ガス使用量 (V) を求める
Q_in (1時間あたり) = V × H_H の式から、V を求めます。

V = Q_in (1時間あたり) / H_H
V = (1.8 × 10^12 J/h) / (45 × 10^6 J/mN3)
V = (1.8 / 45) × 10^(12-6) [m3/h]
V = 0.04 × 10^6 [m3/h]
V = 40000 [m3/h]

問題の解答形式は【D】 \times 10^{【d】}[m3/h] であり、解答欄【D】の正解が「4.0E+04」であることから、D = 4.0、d = 4 となります。

したがって、1時間当たりの天然ガスの平均使用量は 4.0 × 10^4 [m3/h] です。

解答:
【D】4.0

(12) 平衡三相負荷である電動機の電流

この問題は、三相電動機の有効電力、線間電圧、力率から、線電流を求める問題です。

まず、適用する公式を明確にします。

  • 三相電力の計算式:
    P = √3 × V_L × I_L × cosφ
    ここで、P: 有効電力 [W]、V_L: 線間電圧 [V]、I_L: 線電流 [A]、cosφ: 力率

与えられた値を整理します。

  • 使用電力 (有効電力) P = 40 kW
  • 線間電圧 V_L = 200 V
  • 力率 cosφ = 82% = 0.82
  • √3 = 1.73

求める値は、この電動機に供給される1相当たりの電流です。三相平衡負荷の場合、通常は線電流 (I_L) を求めることが一般的です。電力計算も線電流を用いて行われます。

計算手順を追って説明します。

ステップ1: 単位の統一
有効電力の単位をキロワット (kW) からワット (W) に変換します。

  • P = 40 kW = 40 × 10^3 W

ステップ2: 公式を変形し、線電流 (I_L) を求める
P = √3 × V_L × I_L × cosφ の式を I_L について解きます。

I_L = P / (√3 × V_L × cosφ)

ステップ3: 値を代入して計算する

I_L = (40 × 10^3 W) / (1.73 × 200 V × 0.82)
I_L = 40000 / (1.73 × 200 × 0.82)
I_L = 40000 / (346 × 0.82)
I_L = 40000 / 283.72
I_L ≈ 140.98 A

これを問題の解答形式【E】×102[A]に合わせます。

I_L ≈ 140.98 A = 1.4098 × 10^2 A

問題の解答欄【E】の正解が「1.4」であるため、有効数字2桁に丸めて

I_L ≈ 1.4 × 10^2 A

したがって、E = 1.4 となります。

解答:
【E】1.4

(13) 力率の定義

この問題は、交流回路における力率の定義に関する穴埋め問題です。

まず、力率の定義を説明します。

交流回路では、電源から供給される全電力を「皮相電力」、実際に負荷で仕事に変換される電力を「有効電力」、そして磁界の形成などに消費され、仕事に変換されない電力を「無効電力」と呼びます。これらの電力の関係は、直角三角形で表すことができ、皮相電力が斜辺、有効電力が底辺、無効電力が高さに相当します。

力率 (Power Factor) とは、電源から供給される電力のうち、どれだけが有効電力として利用されているかを示す割合です。 したがって、皮相電力に対する有効電力の割合で定義されます。

力率 = 有効電力 / 皮相電力

各選択肢の内容を確認します。

  • [ア] 有効電力 / 皮相電力: これは力率の正確な定義です。この割合が高いほど、効率よく電力が利用されていることになります。
  • [イ] 無効電力 / 皮相電力: これは「無効率」と表現されることもありますが、力率とは異なります。無効電力の割合を示します。
  • [ウ] 有効電力 / 無効電力: この比率は力率とは異なり、特に一般的な電気の指標としては使われません。

力率が低くなると、皮相電力に対する有効電力の割合が小さくなるため、同じ有効電力を得るために大きな電流を流す必要が生じます。これにより、送電線や変圧器などの設備に流れる電流が増加し、抵抗による電力損失(ジュール熱)が増加したり、電圧降下が大きくなったりするなどの問題が発生します。

したがって、正解は、力率を「有効電力 / 皮相電力」で表す[ア]です。

解答:
【9】[ア] 有効電力 / 皮相電力

※この解説はAIによって自動生成されています。正確な情報が必要な場合は、公式のテキストや問題集を併せてご確認ください。