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解説 - 問題 3

令和05年

(7) 一次元定常熱伝導について考える。いま、厚さが20mm、熱伝導率が25W/(m·K)の平板があり、高温側の表面温度が100℃となっている。この平板の厚さ方向に、単位時間、単位面積当たり40kW/$m^2$の熱が高温側表面から低温側に伝わっているとすると、低温側の表面温度は【C】[℃]である。

(8) 外部から物体に放射エネルギーが与えられ熱的平衡状態にあるとき、その物体の反射率、吸収率及び透過率の和は、エネルギーの保存則から1である。これらの中で、この熱的平衡状態にある物体表面の放射率に等しいのは、【6】率である。

解説

(7) 一次元定常熱伝導の計算

この問題は、平板における一次元定常熱伝導に関する温度計算です。熱伝導の基本法則であるフーリエの法則を適用して解きます。

適用すべき公式

フーリエの法則は、熱流束qと温度勾配dT/dxの関係を以下の式で表します。

q = -λ(dT/dx)

ここで、

  • q: 単位面積当たりの熱流束 [W/m2]
  • λ: 熱伝導率 [W/(m·K)]
  • dT/dx: 温度勾配 [K/m]

一次元定常熱伝導で、厚さδの平板があり、両表面の温度がTH(高温側)とTL(低温側)である場合、熱流束qは以下の式で表されます。

q = λ(TH - TL) / δ

ここで、

  • TH: 高温側表面温度 [℃] または [K]
  • TL: 低温側表面温度 [℃] または [K]
  • δ: 平板の厚さ [m]
計算過程

まず、与えられた値を整理し、SI単位系に統一します。

  • 平板の厚さ δ = 20 mm
    メートルに変換: δ = 20 × 10-3 m = 0.02 m
  • 熱伝導率 λ = 25 W/(m·K)
  • 高温側の表面温度 TH = 100 ℃
  • 単位時間、単位面積当たりの熱流束 q = 40 kW/m2
    ワット毎平方メートルに変換: q = 40 × 103 W/m2 = 40000 W/m2

次に、上記のフーリエの法則の式q = λ(TH - TL) / δを変形して、低温側の表面温度TLを求めます。

両辺にδを掛けると、

qδ = λ(TH - TL)

両辺をλで割ると、

qδ / λ = TH - TL

TLについて解くと、

TL = TH - (qδ / λ)

それぞれの数値をこの式に代入して計算します。

TL = 100 ℃ - ( (40000 W/m2) × (0.02 m) / (25 W/(m·K)) )

かっこ内の計算を先に進めます。

分子の計算:

40000 [W/m2] × 0.02 [m] = 800 [W/m]

この結果を分母の熱伝導率で割ります。

800 [W/m] / 25 [W/(m·K)] = 32 [K]

ここで得られた32 Kは温度差を示します。温度差はケルビン(K)と摂氏(℃)で同じ値であるため、32 Kの温度差は32 ℃の温度差に相当します。

最後に、低温側の表面温度TLを計算します。

TL = 100 ℃ - 32 ℃ = 68 ℃

したがって、低温側の表面温度は 68 ℃ です。

(8) キルヒホッフの法則と放射率

この問題は、放射伝熱に関する基本的な法則、特にキルヒホッフの放射法則についての理解を問うものです。

解説

外部から物体に放射エネルギーが与えられ、その物体が熱的平衡状態にあるとき、入射した放射エネルギーは、反射されるか(反射率ρ)、吸収されるか(吸収率α)、透過するか(透過率τ)のいずれかです。エネルギー保存則により、これらの割合の合計は1となります。

反射率(ρ) + 吸収率(α) + 透過率(τ) = 1

問題の後半は、「この熱的平衡状態にある物体表面の放射率(ε)に等しいのは、【6】率である」という問いです。これは「キルヒホッフの放射法則」によって説明されます。

キルヒホッフの放射法則

キルヒホッフの放射法則は、「ある温度にある物体が放射するエネルギーと、同じ温度にあるその物体が吸収する放射エネルギーの比は、放射源の性質によらず一定である」というものです。これを簡単に表現すると、「熱的平衡状態にある物体では、その放射率(ε)は吸収率(α)に等しい」となります。

ε = α

この法則は、「良き吸収体は良き放射体である」ということを意味します。例えば、黒体はすべての入射放射を吸収するため吸収率が1ですが、同時に放射率も1です。一方、鏡のような表面は放射をほとんど吸収せず(吸収率が低い)、ほとんど反射するため、放射率も低いです。

選択肢の検討
  • [ア] 吸収率: キルヒホッフの放射法則によれば、熱的平衡状態にある物体表面の放射率(ε)は、その物体の吸収率(α)に等しくなります。したがって、これが正解です。
  • [イ] 透過率: 透過率は物体を透過する放射の割合です。多くの不透明な物体では透過率はほぼゼロであり、放射率と直接的に等しい関係にはありません。
  • [ウ] 反射率: 反射率は物体表面で反射される放射の割合です。放射率と反射率は一般的に反比例の関係にあります。つまり、放射率が高い物体は吸収率も高く、反射率は低い傾向にあります(多くの場合、ε ≈ 1 - ρ - τ)。したがって、放射率が反射率に等しくなることはありません。

以上の理由から、放射率に等しいのは [ア] 吸収率 です。

※この解説はAIによって自動生成されています。正確な情報が必要な場合は、公式のテキストや問題集を併せてご確認ください。