小問2の解説
本設問では、伝熱現象を電気回路のアナロジーで捉える場合の、物理量の対応関係について問われています。このアナロジーは、熱伝導の基本的な法則が電気回路におけるオームの法則と数学的に類似していることから用いられます。エネルギー管理士試験でも頻出の重要な概念です。
適用すべき原理・公式
まず、それぞれの分野における基本的な法則を確認しましょう。
- 電気回路におけるオームの法則
電気回路において、抵抗 R の両端に電位差(電圧) V がかかると、そこに電流 I が流れます。その関係は以下の通りです。
I = V / R
- 熱伝導におけるフーリエの法則(一次元定常熱伝導の場合)
厚さ Δx、断面積 A、熱伝導率 λ の壁を介して温度差 ΔT が生じている場合に流れる熱流 Q は、以下の関係で表されます。
Q = λAΔT / Δx
この式は、見方を変えると以下のように表現できます。
Q = ΔT / (Δx / (λA))
伝熱と電気回路のアナロジー(対応関係)
上記の2つの法則を比較すると、以下のような対応関係が見えてきます。
- 熱系の温度差 ΔT は、電気系の電位差 V(電圧)に相当します。
- 熱系の熱流 Q は、電気系の電流 I に相当します。熱流の単位はW(ジュール毎秒)、電流の単位はA(クーロン毎秒)です。
- 熱抵抗 Rth = Δx / (λA) は、電気系の電気抵抗 R に相当します。
熱流束と対応する電気系の量
今回の設問で問われているのは「熱系の熱流束」が電気系の何に相当するかです。
- 熱流束 q
熱流束とは、単位断面積あたりの熱流を指します。記号は q で表され、以下の式で定義されます。
q = Q / A
単位は通常 [W/m2] です。
- 対応する電気系の量
熱流 Q が電流 I に相当することから、熱流束 q = Q / A に対応する電気系の量は、単位断面積あたりの電流であると考えられます。この量を電流密度 j と呼びます。
j = I / A
単位は通常 [A/m2] です。
したがって、熱系の熱流束は、電気系の電流密度に相当します。
解答欄【3】の評価
上記で導き出した対応関係に基づき、各選択肢を評価します。
- [ア] 電荷
電荷は電気の量そのものを指し、単位はクーロン [C] です。熱系の熱量に相当する概念はありますが、熱流束(単位面積あたりの熱流)には相当しません。
- [イ] 電流
熱系の熱流 Q は電気系の電流 I に相当します。しかし、設問で問われているのは「熱流束」であり、熱流束は「単位面積あたりの熱流」であるため、電流そのものとは異なります。
- [ウ] 電流密度
熱流束 q は「単位面積あたりの熱流」であり、電気系の電流密度 j (単位面積あたりの電流)に正確に対応します。これが正解です。
以上のことから、解答欄【3】の正解は[ウ] 電流密度となります。
※この解説はAIによって自動生成されています。正確な情報が必要な場合は、公式のテキストや問題集を併せてご確認ください。