令和05年
この設問は、水素の輸送・貯蔵方法に関する知識と、気体の挙動に関する熱力学の基本法則を問うものです。水素エネルギーは脱炭素社会の実現に向けた重要な鍵であり、その利用技術に関する理解はエネルギー管理士にとって必須です。
解答欄 【7】の解説「常温・常圧の水素を温度一定で体積を700分の1にするためには、約【7】[MPa]に加圧する必要がある。」
適用すべき公式この問題は、気体の温度が一定に保たれている条件下での圧力と体積の関係を問うものです。このような状況に適用されるのは、理想気体の状態方程式の特殊なケースである「ボイルの法則」です。
ボイルの法則は、一定量の理想気体において、温度が一定であれば、圧力(P)と体積(V)の積は常に一定であると述べます。
P₁V₁ = P₂V₂まず、問題文で与えられている条件を整理します。
101.325 kPaであり、これをメガパスカル(MPa)に変換すると0.101325 MPaとなります。V₁とそのまま置きます。V₂ = V₁ / 700です。ボイルの法則 P₁V₁ = P₂V₂ にこれらの値を代入します。
0.101325 [MPa] × V₁ = P₂ × (V₁ / 700)V₁で割ると:0.101325 [MPa] = P₂ / 700P₂について解くと:P₂ = 0.101325 [MPa] × 700P₂ = 70.9275 [MPa]計算結果は約70.9 [MPa]となります。設問では「約【7】[MPa]」とありますので、最も近い選択肢を選びます。
他の選択肢について:
「気体の液化については、天然ガスの大気圧下での液化温度は約-160℃であるが、水素の場合は約【8】[℃]で液化し、体積は約800分の1となる。」
適用すべき知識この問題は、水素という物質の基本的な物理的特性、特にその沸点(液化温度)に関する知識を問うものです。
解説気体を液化させるためには、その気体の沸点以下まで冷却する必要があります。問題文には天然ガス(主にメタン)の液化温度が約-160℃とありますが、水素はメタンよりも分子量が小さく、分子間力が非常に弱いため、さらに低い温度でなければ液化しません。
水素の沸点、つまり大気圧下での液化温度は、約-252.87 ℃(または20.28 K)です。
提示された選択肢の中で、水素の液化温度に最も近い値を選びます。
他の選択肢について:
「水素と化学反応させる物質の候補の一つとされているのがトルエンであり、これに気体の水素を反応させて液体の【9】に変換して輸送・貯蔵するシステムの開発が進んでいる。」
適用すべき知識この問題は、水素の輸送・貯蔵技術の一つである「水素キャリア」に関する知識、特に「有機ハイドライド法」と呼ばれる化学的貯蔵法について問うものです。
解説水素は常温・常圧では気体であり、貯蔵や輸送に大きな課題があります。高圧ガスとして圧縮したり、液体水素として極低温で貯蔵したりする方法の他に、水素を他の物質と化学的に結合させて、常温・常圧で安定した液体として貯蔵・輸送する技術が研究されています。
この方法の一つが「有機ハイドライド法」であり、トルエン(C₆H₅CH₃)と水素(H₂)を反応させて、メチルシクロヘキサン(C₆H₁₁CH₃)という液体を生成するシステムが実用化に向けて開発されています。
メチルシクロヘキサンは常温で液体であり、ガソリンなどの既存の燃料インフラを利用して安全に輸送・貯蔵できるという利点があります。
解答の確認トルエンに水素を反応させて生成される物質はメチルシクロヘキサンです。
他の選択肢について:
※この解説はAIによって自動生成されています。正確な情報が必要な場合は、公式のテキストや問題集を併せてご確認ください。