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解説 - 問題 1

令和05年

(4) エネルギーを使用する工場等における『法』の適用に関する事項について
(『法』第7条~第14条及び関連する『令』の規定)
ある事業者が化学工場、原料工場、及び専ら事務所として使用されている本社を、それぞれ別の工場等として有しており、これらがこの事業者の設置している施設の全てである。
ここで、各工場等における前年度の、法令で定める原油換算のエネルギー使用量は、次のようになっていた。
① 化学工場 : 35 000 キロリットル
② 原料工場 : 4 500 キロリットル
③ 本社 : 3 500 キロリットル
この事業者のエネルギー使用量は、①~③のエネルギー使用量の合計であり、その使用量と業態から判断して、この事業者は特定事業者に指定されることとなった。それにより、事業者としてエネルギー管理統括者及びエネルギー管理企画推進者を選任する法的義務が生じた。
一方、各工場等については、エネルギー管理指定工場等に指定されるか否か、及び指定される場合の種別は、それぞれの工場等のエネルギー使用量によって判断され、表の(A)欄に示すとおりとなる。さらに、エネルギー管理指定工場等に指定された場合、各工場等が選任すべきエネルギー管理者又はエネルギー管理員は、表の(B)欄に示すとおりとなる。

**表**
| 工場等の名称 | (A) エネルギー管理指定工場等としての指定の種別 | (B) 選任すべきエネルギー管理者又はエネルギー管理員 |
| :--- | :--- | :--- |
| 化学工場 | 第一種エネルギー管理指定工場等 | 【6】 |
| 原料工場 | 第一種エネルギー管理指定工場等 | エネルギー管理者1名 |
| 本社 | 【5】 | 【7】 |

解説

今回の設問について

皆様、こんにちは。エネルギー管理士試験対策専門講師です。

今回の設問は、エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)における、工場等の指定区分とエネルギー管理者等の選任に関する知識を問うものです。個別の工場等のエネルギー使用量に基づき、適切な判断を行う能力が求められます。特に「本社」のように「専ら事務所として使用される工場等」という条件が付く場合に、選任基準に特例がある点に注意が必要です。それでは、具体的な判断基準を明示し、一つずつ丁寧に解説していきましょう。

適用すべき法規と基準

本問を解くにあたり、適用すべき主な基準は以下の通りです。これらは省エネ法第7条~第14条及び関連する省令等に規定されています。

  1. エネルギー管理指定工場等の指定基準(省エネ法 第8条)

    • 第一種エネルギー管理指定工場等:
      前年度のエネルギー使用量(原油換算)が 3,000 キロリットル以上 の工場等。

    • 第二種エネルギー管理指定工場等:
      前年度のエネルギー使用量(原油換算)が 1,500 キロリットル以上 3,000 キロリットル未満 の工場等。

  2. エネルギー管理者又はエネルギー管理員の選任基準(省エネ法 第11条、施行規則 第6条の2)

    • 第一種エネルギー管理指定工場等:

      • 前年度のエネルギー使用量(原油換算)が 3,000 キロリットル以上 6,000 キロリットル未満 の場合:
        エネルギー管理者 1名 を選任。

      • 前年度のエネルギー使用量(原油換算)が 6,000 キロリットル以上 の場合:
        エネルギー管理者 2名 を選任。

    • 第二種エネルギー管理指定工場等:
      エネルギー管理員 1名 を選任。

    • 特例(施行規則 第6条の2 第2項 第7号):
      「専ら事務所として使用されている工場等であって、前年度におけるエネルギー使用量(原油換算量)が 1,500 キロリットル以上であるもの」については、第一種エネルギー管理指定工場等に該当する場合であっても、エネルギー管理員 1名 を選任できる。

各解答欄の解説

それでは、上記の基準に基づき、各工場等の状況を見ていきましょう。

【6】化学工場における (A) エネルギー管理指定工場等としての指定の種別
  • 工場等の名称: 化学工場

  • 前年度のエネルギー使用量: 35,000 キロリットル

  • 判断:

    • 化学工場のエネルギー使用量は 35,000 キロリットル です。

    • これは、第一種エネルギー管理指定工場等の指定基準である 「3,000 キロリットル以上」 を満たしています。

    • したがって、化学工場は 第一種エネルギー管理指定工場等 に指定されます。

  • 解答欄【6】の正解:[ア] 第一種エネルギー管理指定工場等

    • 表には既に「第一種エネルギー管理指定工場等」と記載されており、この判断は適切です。

    • [イ] 第二種エネルギー管理指定工場等: エネルギー使用量が1,500 キロリットル以上 3,000 キロリットル未満の場合に該当します。35,000 キロリットルはこれに該当しません。

    • [ウ] 第一種と第二種エネルギー管理指定工場等のいずれにも該当しない: エネルギー使用量が1,500 キロリットル未満の場合に該当します。35,000 キロリットルはこれに該当しません。

【5】本社における (A) エネルギー管理指定工場等としての指定の種別
  • 工場等の名称: 本社(専ら事務所として使用)

  • 前年度のエネルギー使用量: 3,500 キロリットル

  • 判断:

    • 本社のエネルギー使用量は 3,500 キロリットル です。

    • これは、第一種エネルギー管理指定工場等の指定基準である 「3,000 キロリットル以上」 を満たしています。

    • したがって、本社は 第一種エネルギー管理指定工場等 に指定されます。

  • 解答欄【5】の正解:[ア] 第一種エネルギー管理指定工場等

    • [イ] 第二種エネルギー管理指定工場等: エネルギー使用量が1,500 キロリットル以上 3,000 キロリットル未満の場合に該当します。3,500 キロリットルはこれに該当しません。

    • [ウ] 第一種と第二種エネルギー管理指定工場等のいずれにも該当しない: エネルギー使用量が1,500 キロリットル未満の場合に該当します。3,500 キロリットルはこれに該当しません。

【7】本社における (B) 選任すべきエネルギー管理者又はエネルギー管理員
  • 工場等の名称: 本社(専ら事務所として使用)

  • 前年度のエネルギー使用量: 3,500 キロリットル

  • 判断:

    • 本社は先ほど判断した通り、第一種エネルギー管理指定工場等 です。

    • 通常であれば、第一種エネルギー管理指定工場等でエネルギー使用量 3,500 キロリットル(3,000 キロリットル以上 6,000 キロリットル未満)の場合、エネルギー管理者1名 の選任義務があります。

    • しかし、問題文には「本社」が 「専ら事務所として使用されている」 と明記されています。この点が重要です。

    • 省エネ法施行規則第6条の2 第2項 第7号の特例により、「専ら事務所として使用されている工場等であって、前年度におけるエネルギー使用量(原油換算量)が 1,500 キロリットル以上であるもの」については、エネルギー管理士の代わりに エネルギー管理員 を選任することができます。

    • 本社のエネルギー使用量 3,500 キロリットル は 1,500 キロリットル以上であるため、この特例が適用されます。

    • したがって、本社が選任すべき者は エネルギー管理員 です。

  • 解答欄【7】の正解:[キ] エネルギー管理員

    • [エ] エネルギー管理者1名: 通常の第一種エネルギー管理指定工場等であればこの選択肢が正解ですが、本社の場合は「専ら事務所」の特例が適用されるため不適切です。

    • [オ] エネルギー管理者2名: エネルギー使用量が6,000 キロリットル以上の場合に選任されます。3,500 キロリットルはこれに該当しません。

    • [カ] エネルギー管理者3名: このような選任基準はありません。

    • [ク] エネルギー管理者とエネルギー管理員のいずれも選任は不要: エネルギー管理指定工場等に指定されていない場合に該当します。本社は第一種エネルギー管理指定工場等に指定されているため不適切です。

今回の問題は、省エネ法の基本知識に加え、特例規定まで理解しているかを問う良問でした。特に選任基準の特例は忘れがちですので、P-v線図の等温線のように、状況による変化をしっかりイメージできるよう復習しておきましょう。

※この解説はAIによって自動生成されています。正確な情報が必要な場合は、公式のテキストや問題集を併せてご確認ください。